化学系学協会東北大会をオンラインにて生命環境科学科からオンライン開催 (八戸工業大学・八戸工業高等専門学校から共同開催)

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 日本化学会東北支部では「化学系学協会東北大会」を毎年秋に実施しています。本大会は、日本化学会の東北支部が主催し、化学系の9学協会東北等支部、高等学校文化連盟全国自然科学専門部および今回は八戸工業大学の共催で開催されました。本大会の八戸開催は12年ぶりです。
 当初は八戸工大での開催を計画して準備を進めていましたが、本年5月には新型コロナウィルスの蔓延のため、オンライン開催が決定されました。

 9月26日(土)朝10:00から6会場に分かれて招待講演、依頼講演の各セッションでの口頭発表および1会場でのポスター発表が開始され、各セッションは2件から4件の口頭発表が行われました。ポスター発表は発表者が事前に音声1分以内を付したパワーポイント2枚以内とA0 サイズのポスターを提出し、サイトに置かれました。質問は翌朝10:30まで自由にコメント欄に書き込むことができ、発表者が11:00までに回答するという形をとりました。ポスター総数は、221件でした(前年は319件)。 

 午後は、理化学研究所脳神経科学研究センターの西道隆臣チームリーダーによる「アルツハイマー病を科学する」、および、日本化学会常務理事で中部大学(京大名誉教授)澤本光男教授による「持続性化学と高分子精密合成」の2件の特別講演が行われました。

 9月27日(日)は10:45から8会場に分かれて招待講演、依頼講演の各セッションでの口頭発表(化学教育セッションのみ依頼講演と一般講演各3件)が行われました。2日間で招待講演は10件、依頼講演は31件でした(昨年の招待講演は11件、依頼講演は39件)。依頼講演では、本学機械工学科の野田英彦教授が「氷点下冷熱を製造する吸収冷凍機の開発」について講演しました。

 午後は、日本理化学協会の菊池正仁氏による「SSHに見られるこれからの理科教育~日本理化学協会百年の理科教育を踏まえて」の特別講演が行われました。

 本学科からは田中研究室の西村飛君が片山研究室の長谷川雄恒君と共同で「逆相HPLCアミノ酸分析による青森県産ホタテガイ内転筋の品質の評価」について、また、同じく田中研究室の副島潤也君が甲田聖志郎君と共同で「ICP分析による八戸沿岸における大型藻類中の重金属の定量」について発表しました。また、片山研究室の三浦聖太君は「鉄鋼スラグを用いた新規ハイドロデクロリネーションにおける物質収支」ついて発表しました。なお、三浦聖太君はポスター賞を受賞しました。

 本学科の卒業生で大学院機械・生物化学工学専攻の鶴田研究室の宮里匠君は「塩化金酸(Ⅲ)水溶液からの没食子酸を用いた金の還元」について発表しました。また、宮里君は工大二高の生徒たちの「マイクロプラスチックについて」の発表に連名で加わりました。なお、宮里君が加わった工大二高の生徒たちの発表は、西塚瑠依さん(工大二高)がポスター賞を受賞しました。

 藤田研究室の古里啓汰君、本田研究室の名久井彩花さんもアルバイトとして学会の開催に加わりました。
 学会の運営全体には小林先生、藤田先生、本田先生、片山先生、八戸高専マテリアル・バイオコースの先生方および学生の皆様、その他、日本化学会をはじめ化学系学協会東北支部の皆様にもお世話になりました。

 4年生にとっては、自分の卒業研究の内容を外部に発表できる良い機会となったと思います。

(生命環境科学科 鶴田猛彦)